岡山市東区西大寺(さいだいじ)は岡山市南東部にあり、日本三大奇祭の一つである「西大寺会陽(さいだいじえよう)別名 はだか祭り」が開催される西大寺観音院がとても有名です。今回は西大寺観音院周辺と、近隣のおすすめスポットをご紹介します!!

地名「西大寺」の由来と「西大寺観音院」

西大寺観音院を地名の由来とする西大寺ですが、西大寺観音院の寺名の起源は奈良時代まで話はさかのぼります。藤原皆足姫(ふじわらのみなたるひめ)と言うお姫様が観音像を安置したことが始まりとされています。
観音院に伝えられる寺記によると、その後の宝亀八年(777年)安隆上人という僧侶が、大和長谷観音のお告げを受け観音堂を建立するため、諸国で資料集めの途中、瀬戸内海を進んでいると突然に海が干上がり、サイの角を持った竜神が現れ、「この角をもって地をかため本堂を建立せよ」とその角を授けました。

サイ(犀)の角を戴いた寺と言うことから犀戴寺(サイダイジ)と名付けられ、その後、承久三年(1222年)後鳥羽上皇によって現在の「西大寺」と寺名に改められました。ちなみに、安隆上人が竜神からサイの角を受け取った場所は記録に残されており、『槌の門』と呼ばれる場所だそうです。

そして西大寺と言えば、何と言っても「はだか祭り」ではないでしょうか!国の重要無形民俗文化財に指定されており、日本三大奇祭のひとつにも数えられる西大寺会陽(はだか祭り)は、毎年2月の中旬に開催され西大寺観音院の本堂の御福窓(ごふくまど)から投下される2本の宝木(しんぎ)を、約一万人のまわしを締めた裸の男たちがその年の福男となるべく、激しい争奪戦を繰り広げます。極寒の中、石門奥の垢離取場で冷水を浴び身を浄め、宝木が投下される午後10時に備えます。本堂に集まり「おしくらまんじゅう」状態になった体からは蒸気が立ち込め、参加者の熱気を感じることができます。宝木投下の瞬間は照明が切られ、真っ暗な人ごみの中、宝木から放たれる香りをたよりに獲得を目指します!

祭り参加の御利益として、
【安産】裸で出た男のまわしを、安産の腹帯として使用すれば元気な子を産める。
【豊作】裸祭りの翌日、本堂の大床の上に上がった土を田畑にまくと豊作になる。
【病気平癒】裸祭りに参加した男は風邪を引かない。
【除厄招福】垢離取場で身を浄め、祭りに参加した男は厄を除き福を招く。
などがあるそうです。海外からも多くの参加者が訪れ、毎年たいへんな盛り上がりを見せています。コロナ禍の昨今、無観客など規模を縮小しての開催となりましたが、来年は例年通りの開催となるよう願いたいと思います。

西大寺観音院にはさまざまな建立物がありますが、寺院の始まりである皆足姫の物語にちなんで、本堂の屋根にはサイの角を持った皆足姫の瓦が鎮座しています。全国でも寺院に女性の瓦が設置されているのは珍しいようです。また、会陽橋を渡ってお隣の向洲公園(むこうすこうえん)にあるサイの像も、観音院を訪れた際にはぜひチェックしてみて下さい!正面から見たサイの表情は、何とも言えない可愛さ?がありますよ♪♪

高野山真言宗別格本山 西大寺(観音院)HP
https://www.saidaiji.jp/

「五福通り」で昭和レトロ♪

西大寺観音院の仁王門から通りへでると、レトロな町並みが広がります。通称「五福通り」と呼ばれる通りは、昭和の面影が感じられる風情ある佇まいです。映画やドラマのロケ地としても利用され、懐かしい気分を味わえますよ♪

通りには、少ないですがカフェや店舗もあり、イベント等も開催されているようですので、足を運んでみて下さい!!

「西大寺イルミネーション」

西大寺観光は、個人的には冬がおすすめです!会陽な開催が2月に行われますが、その少し前12月から翌年2月にかけて、イルミネーションの点灯が行われます。

JR西大寺駅前広場や、西大寺緑化公園を中心に、約6万球のLEDが街を飾り、幻想的な世界へ誘います。緑化公園は、お子様向けの遊具などもありますので、小さいお子様と明るいうちは公園遊びを楽しみ、暗くなったらイルミネーションを楽しむのも良いですね♪

「奥山いちご農園」

西大寺から吉井川沿いを南へ下って行った、岡山市東区豊田にある「奥山いちご農園」もおすすめスポットです。田んぼの中の住宅街にあるカフェを併設したいちご農園です。いちご狩りは行っておらず、農園で完熟した朝採れいちごのみを扱っていますので、とても甘くて美味しいです♪


店頭でのパック販売と、カフェでは生絞りジュースやパフェやアイスをいただけます。街中でないにもかかわらず、口コミで広がり、いつもお客さんで賑わっています。かわくて美味しいパフェを是非食べてみてください!

奥山いちご農園HP
https://okuyama-ichigo.com

「四ツ手網」

「奥山いちご農園」の程近く、吉井川と児島湾の水が混ざり合う海沿いに、約5~6m四方の網が設置された小屋が並んでいます。この施設は、夕方から翌日のお昼頃まで小屋に滞在し、設置された巨大網を海に降ろし、闇夜の中、部屋の明かりに誘われて寄ってきた魚を、降ろした網を引き揚げてイッキに採る漁です。小屋には色々な調理用具も揃っているので、獲れたての魚をすぐに調理したり、バーベキューを楽しんだりもできます。春から秋にかけてが利用し易いシーズンですので、珍しい釣り体験をご家族ご友人と、キャンプ気分で楽めるかもしれませんね♪

九蟠漁協 四つ手小屋HP
https://yotudegoya.web.fc2.com

ご紹介させていただいた『日本三大奇祭「はだか祭り」と西大寺の魅力紹介!』をご参考に、西大寺周辺をご散策ください!!