年間降水量が少ない岡山県は「晴れの国」として知られていますが、、、

まだ記憶に新しい2018年7月の西日本豪雨では倉敷市真備町など堤防が決壊し、大規模な浸水被害が発生しました。私の住む岡山市中区も旭日川の水位がまたたく間に上がり避難勧告が出ました。幸い大事には至りませんでしたが、床上・下浸水などの被害もあったようです。岡山市のHPを閲覧すると様々なハザードマップを簡単に見ることができます。岡山市危機管理室の職員の方が最新の情報を更新してくださっております。皆が地域の防災情報を把握して危機管理意識をもって事前にできるかぎりの準備をしておかないといけないと痛感しました。

                                             中区相生橋付近

2021年2月に旭川、百間川(一級河川)の洪水浸水想定区域図が変更されました。

国土交通省岡山河川事務所は、旭川の放水路である百間川の改築事業が2019年6月に完了し、両河川の氾濫で浸水の恐れのある場所や深さを示した「洪水浸水想定区域図」を変更しました。洪水浸水想定区域図とは、水防法の規定により指定された想定し得る最大規模の降雨により、河川が氾濫した場合の浸水が想定される範囲、浸水した場合に想定される水深などをシュミレーションして、その結果をもとに指定するものです。

上記の改築事業により、完了前と比べて、おおむね150年に1回程度の大雨時に9平方キロで浸水が解消されるとしています。浸水が解消されるのはすべて岡山市内で、中区のJR東岡山駅周辺や桑野、藤崎地区の百間川河口付近など。浸水が解消される面積は東京ドーム190個分に相当するそうです。また浸水の解消にまでは至りませんが、中区役所は0.6メートルの想定を0.5メートルに変更したほか、中区の百間川北側や倉富、倉田地区、東区の古都南方地区などの広範囲で0.5メートル以上から0.5メートル未満に改善されました。

百間川の改築事業は、大雨の際に旭川の水を分流させ、両河川の水位を下げて流域の安全性を高める狙いで1974年より着工し、分流部から児島湾までの12.9キロを対象に、分流部の改築、河口水門の増築、堤防のかさ上げなどを半世紀近くにわたって進められてきました。岡山市河川事務所によると「分流部改築などの効果で、西日本豪雨では岡山市中心部の浸水被害は免れた。一方で水害リスクは依然として残るため、新たな区域図を活用してほしい」と述べられています。(山陽新聞記事より)

不動産重要事項説明におけるハザードマップ

私は不動産売買契約の締結の前に行う重要事項説明をする時、この「洪水ハザードマップ」をはじめ、南海トラフ巨大地震がおきた時を想定した「揺れやすさハザードマップ」によるお住まいの地域の最大想定震度、その揺れの強さによる建物全壊率を6段階で示した「地震危険度ハザードマップ」、液状化の危険度を示す「液状化ハザードマップ」、大雨時に下水道管や水路からの浸水が想定される区域や浸水する深さなどの様々な情報を掲載している「浸水(内水)ハザードマップ」などを避難場所と合わせてお客様に説明させてもらっています。これから住まわれる地域についての防災情報はとても大切なことだと思います。2021年11月に中区洪水・土砂災害ハザードマップが改訂されました。常に最新の情報をお届けできるようアンテナを立てて取り組んでいきたいと思います。

南海トラフ大地震が発生すると、、、

岡山市では南海トラフ大地震が発生すると、最大震度6が想定されています。

最大の津波高さと津波到達時間 

中区(江並付近)で、最大津波高1.8メートル

東区(水門町付近)2.5メートル、南区(小串付近)2.6メートル

児島湖締切堤防に2時間50分で津波が到達!

岡山市の被害想定は、建物被害:全壊12000棟、半壊29000棟、人的被害:死者1400人

津波は32㎝の浸水で足を取られて身動きが取れなくなるといわれています。そのため津波発生の恐れがある場合にはすぐ避難を開始しましょう。

最後にハザードマップについて~防災意識を高めるために。

1.住んでいる地域の危険性を確認しましょう。

2.我が家の防災メモを作成しましょう。

3.防災情報の入手先を確認し、最新のものを入手しましょう。

4.事前の準備を行いましょう。

私たちも災害が起こった時に避難する場所の確認をして、家族で災害時の約束事を決めましょう。事前の準備が大切です。 上手にハザードマップを利用し災害に備えましょう!!