空き家の管理でやることリスト
最初に準備 |
・電気、ガス、水道の閉栓 |
・貴重品・荷物の搬出 |
・郵便受けの封鎖 |
・郵便の転送 |
・和室の畳を上げる |
・貯湯タンクの水抜き |
・窓に補助錠を設置 |
・台風の備え(鉢植えなど撤去) |
日常の管理 |
・通風 |
・通水 |
・清掃 |
・目視チェック |
実家の空き家を相続することは誰にでも起こり得ることです。
空き家を放置しておくと、トラブルが発生したときに管理責任を問われます。
例えば、台風で屋根瓦が飛んで、隣家を傷つけるというケースが考えられます。
空き家を放置すると、どんなリスクがあるかは、こちらの記事にまとめました。
空き家を適切に管理してリスクを回避するための方法
この記事では、空き家を長持ちさせるための維持管理方法についてお伝えします。
まず、空き家の管理は、「自分で管理する」場合と「管理会社に委託する」場合があります。
相続した空き家が自宅の近隣にある場合は、自分で管理することは可能です。
自分で管理するメリットは、管理コストを最小限にできることです。デメリットは手間暇がかかるということですね。
では、自分で管理する場合、具体的に何をするかを、「最初に準備すること」「日常の管理」に分けてみていきましょう。
自分で管理する場合、最初にすること
電気、ガス、水道の閉栓
電気、ガス、水道などのライフラインを止める場合は閉栓の手続きを行います。
貴重品・荷物の搬出
空き家は泥棒に入られやすいため、貴重品や荷物は搬出しましょう。
郵便受けの封鎖
不要なチラシ等を投函されないように、ガムテープなどで受け口を封鎖します。
郵便の転送
転送手続きも忘れずに郵便局で手続しましょう。
和室の畳を上げる
和室がある場合には、畳は湿気予防のために上げます。
貯湯タンクの水抜き
給湯器が貯湯タンク式の物であれば、凍結防止のため水は全て抜いておきます。
窓に補助錠を設置
防犯を強化するため、窓などに補助鍵を設置するとよいでしょう。
台風の備え(鉢植えなど撤去)
突風で飛ばされないように、鉢植え、アンテナ、置物などは撤去しておきましょう。
日常の管理として月に1~2回やっておきたいことは下記の通りです。
通風
湿気を防止するため、窓を開けて風を通します。部屋の空気を入れ替えましょう。
通水
トイレや洗面台などの衛生器具と排水管との接続部にためている水を封水といいます。
封水は下水管から汚臭が逆流することを防ぐ役割を持っています。
封水がなくなると、空き家に汚臭が充満します。ペットボトルに水を入れて持参し、その水を定期的に流すことで封水がなくならないようにしましょう。
清掃
ゴミや落ち葉が散乱していたり、犬猫の糞が散乱していたりすると、隣家からクレームの原因になります。
空き家の敷地内はもちろん、道路の清掃にも気を配りましょう。
屋内の清掃は電気を止めているので、掃除機など家電製品は使えません。
ホウキで掃き掃除をするようにしましょう。
目視チェック
台風や大雨の後は、トラブルが発生しやすいので、できるだけ確認のために空き家に出向いて目視でチェックすることをおすすめします。
ここまで自分で空き家を管理するためのチェック項目をお伝えしました。
しかし、相続空き家に通えない場合、自分で管理するのは難しいでしょう。
その場合は、空き家管理会社に委託することになります。
空き家を定期的に巡回し、通風、通水、清掃などのサービスを行ってくれるもので、不動産会社やセキュリティ専門会社がサービスを提供しています。
インターネットで検索するといくつか出てきます。
空き家とはいえ、自分が育った家に想い入れのある人は多いですから、そうした空き家専門の管理会社に依頼して空き家を所有し続けるという方法があります。
また、立地がよくて、建物の状態が悪くなければ、空き家を賃貸物件にするという選択肢もあります。家賃収入を得ることができますし、それによって管理維持費をまかなうこともできます。
次に、空き家を放置しておくことで発生するトラブルについてまとめます。
空き家管理をしないと起こるトラブル
空き家の手入れをせず放置しておくと、さまざまなトラブルを引き起こす可能性があるため注意が必要です。ここからは具体的なトラブルの内容について解説します。
家の倒壊や火災
人の出入りがない家屋は早く老朽化が進みます。それにより、地震や台風時には倒壊するおそれもあるので注意が必要です。また、空き家は放火などの犯罪のターゲットになりやすく、火災のリスクも考えなければなりません。
台風時の屋根材などの飛散
倒壊まではいかなくても、屋根材や外壁材、雨樋などが劣化し、台風などの災害時に落下したり、飛散する可能性もあります。その結果、隣家の窓ガラスが割れた、外壁に傷がついたというリスクが考えられます。
害虫や雑草の繁殖
空き家を放置すると、敷地内の雑草が繁殖し、害虫を呼び寄せてしまうこともあります。庭木の枝が隣人の家まで伸びてトラブルに発展したり、空き家で害虫が繁殖してクレームにつながることがあります。
ゴミの不法投棄
空き家が粗大ごみや生活ごみの不法投棄場とされる可能性があります。
犯罪の温床となる
犯罪者に不法占拠されたり、犯罪の温床となる可能性があります。
近隣の不動産価値を下げる
荒れた状態の空き家があると、その土地や建物そのものだけではなく、景観をそこなうなどで、近隣の不動産価値まで下げてしまう可能性もあります。近隣住民とのトラブルの種になりかねません。
特定空き家に指定されると税金負担がアップ
放置し続けた空き家は、特定空き家に指定される場合もあります。特定空き家には固定資産税の優遇措置が適用されなくなり、収める税金の額が最大6倍となります。また行政代執行で解体・撤去された場合、その費用も、空き家の所有者が負担することになります。
まとめ
空き家を長持ちさせる維持管理法と、空き家を放置することによって引き起こされる可能性のあるトラブルについてお伝えしました。
相続空き家の問題は、自分たちが解決しなければ、子供の世代に負担になります。
維持するにしても、売却するにしても、長期的に考えて、どのような選択をするのが良いのか、家族で考える必要があります。
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