不動産売却で課税される3つの税金と節税するための控除特例

不動産コラム

不動産の売却時には、次の3つの税金が課税されることをご存じでしょうか?

⦁ 印紙税
⦁ 登録免許税
⦁ 譲渡所得税

印紙税と登録免許税はそこまで高額な税金ではありませんが、3つ目の譲渡所得税については、売主様の大きな負担にもなりうる税金です。

とはいえ、譲渡所得税は全ての売主に対して課税されるものではなく、さらにマイホーム売却時には大きな節税効果のある控除特例が設けられています。

不動産売却で課税される税金は3つ

まずは、不動産売却で課税される3つの税金がどういったものなのか確認していきましょう。

1.印紙税

不動産売却時に締結する売買契約書は、印紙税法における課税文書に該当します。従って、収入印紙を貼付しなければなりません。

印紙税額は、売買金額によって次の通りです。


※2022年3月末までは軽減税率が適用となります。

2.登録免許税

不動産売却に伴う所有権移転など、登記情報の変更には登録免許税が課税されます。ただし、所有権移転にかかる登録免許税は、買主による負担が一般的です。

売主が負担するのは、抵当権抹消登記にかかる登録免許税。抵当権は、住宅ローンを貸し出す金融機関が不動産に対して持つ担保権です。売却と同時に住宅ローンを完済する場合には、抵当権抹消手続きが必要になり、登録免許税を納税しなければなりません。

税額は、不動産1つにつき1,000円。建物と土地は別々に登記されており、複数の土地に渡って建物が建てられているケースもあります。たとえば、2つの土地にまたがって戸建てが建てられている場合の抵当権抹消登記には、3,000円の登録免許税が課税されます。

登記手続きは、不動産会社を通して司法書士に依頼するのが一般的です。司法書士に依頼する場合には、登録免許税とは別に1万円前後の費用がかかります。

3.譲渡所得税

譲渡所得税は、不動産を売却する方全てに課税される税金ではありません。課税対象となるのは、売却によって利益が生じたときです。

譲渡所得の具体的な計算方法および課税率については、次項より詳しく解説します。

譲渡所得税(住民税・所得税)の計算方法

「譲渡所得」は“不動産を売ったときの利益”ですが、購入金額と売却金額の単純な差額ではなく、売却や購入当時にかかった諸費用なども踏まえて算出しなければなりません。

さらに算出した譲渡所得に対する税率は、不動産を所有していた期間によって異なります。

まずは譲渡所得を算出

譲渡所得は、次の計算式で算出します。

譲渡所得 = 売却価格 -(取得費+譲渡費用)

「取得費」とは、不動産の購入金額と購入にかかった費用を足したものです。マンションや戸建てなどの建物部分は、経年劣化分を加味するため減価償却費相当額を差し引きます。

償却率(非業務用建物)

減価償却費 = 建物購入価額 × 0.9 × 償却率 × 経過年数

購入にかかった費用・売却にかかった費用とは、仲介手数料や印紙税、売買に際しておこなった測量費用などが含まれます。

「不動産売却で確定申告は不要?する・しないの見分け方と必要書類を完全ガイド」で譲渡所得の計算シミュレーションをしていますので、計算方法がよくわらかないという方はご参照ください。

税率は所有期間によって異なる

譲渡所得税は、譲渡所得に対してかかる住民税と所得税を総称したものです。住民税と所得税の課税率は、売却した不動産を所有していた期間によって次のように異なります。

譲渡所得に対する税額を計算する場合の税率は、売却した年の1月1日現在でその不動産を所有していた期間によって以下のように分類されます。
※2013年から2037年までは復興特別所得税として所得税額の2.1%が加算されます。

●短期譲渡所得(所有期間が5年以下の場合)
39.63%(所得税30%+復興特別所得税0.63%+住民税9%)

●長期譲渡所得(所有期間が5年超の場合)
20.315%(所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%)

※「所有期間」は売却する年の1月1日時点

たとえば、譲渡所得が「500万円」、所有期間が「10年」だとすれば、課税される所得税と住民税は次のようになります。

所得税:500万円×15.315%=76.575万円
住民税:500万円×5%=25万円

控除特例の適用でマイホーム売却時の節税を!

全ての不動産売却で譲渡所得が出るとは限らないものの、譲渡所得税は最大40%近く課税される可能性があり、大きな負担にもなりえます。

ただし、マイホームの売却による譲渡所得には、複数の控除特例制度が設けられているため、課税額を大幅に引き下げる、もしくはゼロとできる可能性があります。

3,000万円特別控除

“マイホーム特例”とも呼ばれる「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」が適用になれば、譲渡所得が最大3,000万円控除されます。

詳しくは、「3,000万円特別控除を徹底解説!【適用要件】【住宅ローン控除併用の可否】【必要書類】」をご参照ください。

軽減税率の特例

3,000万円特別控除を適用させてもなお控除しきれない譲渡所得があるときには、「マイホームを売ったときの軽減税率の特例」によって、税率を引き下げることができます。

買い替え特例

マイホームを買い替えた場合、譲渡所得税への課税を買い替え先の売却時まで繰り延べることができます。

損益通算および繰越控除の特例

マイホームを買い替えたとき、または住宅ローンが残るマイホームを売却したことによって譲渡所得のマイナス(=譲渡損失)が出た場合、給与などその他の所得から控除できます。

1年で控除しきれなかった分は、翌年以後3年間にわたって繰越控除が可能です。

譲渡所得が出た場合・控除特例を適用させる場合には確定申告が必要です!

不動産売却で課税される3つの税金うち、印紙税と登録免許税は、所定の金額の収入印紙を貼付して納税します。

一方、譲渡所得税の申告・納税については確定申告が必要です。また、各種控除特例の適用にも申告が必要です。

申告時期は、原則的に不動産を売却した年の翌年2月16日~3月15日。とくに、譲渡所得が出たときの申告は義務ですので、遅れないように準備しておきましょう。
不動産売却時の確定申告については、「不動産売却で確定申告は不要?する・しないの見分け方と必要書類を完全ガイド」をご参照ください。

まとめ

不動産売却時の税金は、譲渡所得税が課税されるかによって金額が大きく異なります。マイホーム売却による譲渡所得は複数の控除特例の対象となりますが、適用要件や判断基準が難しいことがあります。

不動産売却時の税金について、不安な点や不明な点がございましたら、どうぞお気軽にアーキ不動産までご相談ください。必要に応じて、税理士や司法書士のご紹介もさせていただきます。

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