不動産売却にかかる諸費用が「いつ」「いくら」かかるのかわかりやすく解説!

不動産売却時には、売却金額が全て手元に残るわけではありません。それは、不動産売却には「諸費用」がかかるからです。

売主が負担する諸費用は、大きく分けて次の5つです。

  1. 仲介手数料
  2. 印紙税
  3. 登記費用
  4. 状況に応じてかかる費用(リフォーム・解体・境界確定など)
  5. 引っ越し費用

諸費用は基本的に現金で支払わなければならず、総額は売却する不動産金額の約4%にもおよびます。

ここからは、売主が負担する諸費用が「いつ」「いくらかかるのか」について解説します。

目次

不動産売却にかかる諸費用1.仲介手数料

仲介手数料は、不動産売買を仲介する不動産会社に支払う報酬です。仲介手数料は、宅建業法によって以下のように「上限額」が定められています。

仲介手数料の上限額は、取引額によって以下のように決まっています。

400万円を超える金額に対して仲介手数料率3%
200万円を超え400万円以下の金額に対して仲介手数料率4%
200万円以下の金額に対して仲介手数料率5%

ただし、400万円以上の取引金額では、次の速算式によって仲介手数料の上限額を導き出せます。

物件價格×3%+6万円

仲介手数料の下限についての規定はありませんが、不動産会社から請求される仲介手数料は、上記計算式で算出される上限額であることがほとんどです。

たとえば、3,000万円の不動産を売却する際の仲介手数料の上限額は、

3,000万円×3%+6万円=96万円(税別)

となります。

仲介手数料は、売買契約時と物件引き渡し時の2度に分けて、半金ずつ不動産会社に支払うのが一般的です。また、仲介手数料は成功報酬ですので、売買契約にいたらない限り請求されることはありません。

低廉(ていれん)な空家等の売買取引における媒介報酬額の特例

基本的には、先ほど示した計算式で仲介手数料の上限額が算出できます。ただし、2018年より上限額の規定が一部改正しています。

改正ポイントは、低廉(低価格)な宅地・建物の売主に請求できる仲介手数料の上限額が増額すること。具体的には、400万円以下の不動産の仲介手数料の上限が「18万円(税別)」となります。

先述した計算式によれば、400万円ぴったりの不動産に対する仲介手数料の上限が18万円。しかし改正後は、200万円の宅地も300万円の空き家も、仲介手数料の上限が一律18万円となります。

不動産売却にかかる諸費用2.印紙税

不動産の売買契約書は、印紙税法によって定められる課税文書に該当します。従って、売買契約書には、収入印紙を貼付しなければなりません。

貼付する収入印紙は、売買金額によって以下のように異なります。

契約金額本則税率軽減税率
10万円を超え 50万円以下のもの400円200円
50万円を超え 100万円以下のもの1千円500円
100万円を超え 500万円以下のもの2千円1千円
500万円を超え1千万円以下のもの1万円5千円
1千万円を超え5千万円以下のもの2万円1万円
5千万円を超え 1億円以下のもの6万円3万円
1億円を超え 5億円以下のもの10万円6万円
5億円を超え 10億円以下のもの20万円16万円
10億円を超え 50億円以下のもの40万円32万円
50億円を超えるもの60万円48万円

※2022年3月末までは軽減税率が適用となります。

収入印紙は売買契約書に貼付するので、契約までに郵便局等で購入しなければなりません。不動産会社が印紙を用意してくれる場合には、契約時に不動産会社へ印紙代金を支払います。

不動産売却にかかる諸費用3.登記費用

不動産売却の際に必ずかかる費用は、仲介手数料と印紙税のみです。ここから説明する「登記費用」は、不動産売却時に住宅ローンを完済する場合に限ってかかる費用です。

「登記」とは、権利関係を登記簿に記すことをいいます。不動産を売買した後は、登記されている内容を変更しなければなりません。

売主から買主に所有権を移転する登記にかかる費用は、買主による負担が一般的です。登記費用のうち売主が負担するのは、抵当権抹消登記にかかる費用です。

「抵当権」とは、住宅ローンを貸し出す金融機関が物件に設定する担保権のこと。住宅ローンの完済とともに、この権利は抹消されます。抵当権の抹消登記にかかる費用は、不動産1つにつき1,000円です。基本的にマンションや一戸建ては、土地1つ、建物1つで2,000円となりますが、土地の登記が2つ以上に分かれている場合があるので注意が必要です。

また、登記手続きは司法書士に依頼するのが一般的で、報酬相場は1万円前後。従って、抵当権抹消費にかかる登記費用は2万円ほどをみておくといいでしょう。支払うタイミングは、売買契約時ではなく残代金決済時です。

不動産売却にかかる諸費用4.状況に応じてかかる費用

不動産の状況により、売却に際して、リフォームや解体、境界確定が必要になるケースがあります。もちろん現状のまま売却できるケースもありますので、これらについても必ずかかる費用ではありません。

では、それぞれの施策が必要になるケースと費用の相場についてみていきましょう。

リフォームが必要になるケースと費用

不動産売却に際してリフォームが必要になるのは、現状のままでは「劣化がひどい」「汚れがひどい」「設備が古い・使えない」などの理由で売れないと考えられるときです。

ただし、建具や設備の劣化や汚れが著しいとしても、必ずリフォームが必要とも言い切れません。というのも、売主がリフォームするとすれば、売値はリフォーム前よりも増額します。買主からすれば、「だったら、安いまま売ってもらって自分でリフォームしたい」と考える方が一定数いると考えられるのです。

従って、古い・汚いからといって売却前に独断でリフォームするのではなく、必ず不動産会社と相談の上、リフォームの実施を考えるようにしましょう。

リフォームといっても、範囲や内容はさまざまです。壁紙や畳を張り替えるだけなら、ファミリー向けのお宅でも10万円前後から可能です。しかし、「全面フローリングを張り替える」「水回り設備を一新する」「フルリフォームする」などとなれば、数十万~数百万円単位の費用が必要になります。

解体が必要になるケースと費用

劣化が激しく、築年数が古い戸建ては、売却に際して、リフォームのみならず建物を解体する必要性が出てくることがあります。

一概にはいえませんが、木造の建物は築20~25年ほどで価値がゼロになるといわれています。綺麗にお住まいであればまだまだ住める築年数ですが、長年人が住んでいないような空き家はとくに劣化が進むのが早く、更地の方が活用しやすいということもあり、解体した方が売りやすいケースもあるのです。

ただし、こちらも売却前に独断で更地にするのではなく、必ず不動産会社と相談してから解体の判断をするようにしましょう。リフォーム同様、「自分で解体したい」という人や「解体しないでリフォームして住みたい」という人がいるかもしれません。

解体にかかる費用は、家の大きさや接道の状況、建築材にアスベストなどの有害物質が含まれているかなどによって異なります。1つの目安として、一般的な30坪程度・2階建てのお宅で、150万円前後と考えておくといいでしょう。自治体によっては、解体費用の補助金制度が設けられていることがあります。

境界確定が必要になるケースと費用

「境界確定」とは、隣地との境界を確定することです。昔から所有している土地や相続した土地、広大な土地などは、隣地との境界が曖昧なことが多く、売却前に境界を確定させなければならないケースがあります。

境界確定測量は、土地家屋調査士に依頼するのが一般的です。費用は、一般的なお宅が建つ土地の大きさであれば、50万円前後が相場。土地の形状がいびつだったり、公有地と隣接していたりする場合には、さらに費用がかかる可能性があります。

状況によって、境界が確定するまでに数か月を要することがあるので、土地や土地を含めた戸建ての売却をお考えの際には、まず境界が確定しているか確認しておいた方がいいでしょう。「確定測量図」があれば、土地の境界は確定しています。

不動産売却にかかる諸費用5.引っ越し費用

居住中の不動産を売却するときには、引き渡しまでに引っ越し費用がかかります。

引っ越し費用は、3月~4月上旬の繁忙期が一番高額です。費用については、世帯数や荷物量、時期によって大きく異なるため一概にはいえません。安く抑えるコツは、できるだけ早く、複数社に見積もりをすること。引っ越し費用は予約状況によって変動する“時価”なので、早めにトラックや人員を抑えておくことで、費用を抑えられます。

まとめ

本記事では、不動産売却にかかる諸費用について解説しました。

諸費用は、一律ではありません。「私はいくらかかるんだろう?」とご不安な方は、どうぞアーキ不動産までお気軽にお問合せください。売却に伴い、リフォームや修繕、解体が必要になるのか、また確定測量が必要なのかについても、幅広い知識を持ったスタッフが助言させていただきます。

 

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