不動産会社に買い取りしてもらう方法のメリットとデメリット

買取のメリット

手間を省ける

不動産会社に買い取ってもらう場合の最大のメリットは、「手間がかからない」ことです。買主さんに内覧をしてもらったり、契約上のやりとり等をすることなく、確実に、ご希望の期限までに売れるということです。

そしてもう一つ、これは精神的なものですが、「周囲に知られることなく、すっと売ることができる」ということです。ですから、ご近所の方から見ると、「今日いきなりお引っ越しですか?」とびっくりするような感じになるわけです(笑)。

買取のデメリット

安く買いたたかれる

反対にデメリットは、とにかく売却価格が安くなってしまうことです。安くなるというのは、本来の売却価格に対し、60~70%程度になるということです。

いくら良くても、80%は厳しいというのが実情です。買取業者によっては、50%で提案してくるところもあるぐらいです。上手にメリットを強調しつつ、言葉巧みに安く買い叩こうとする業者もあるので、注意が必要です。もし、買取を希望されるということであれば、業者をよく見極める必要がありますね。

ですから私は、基本的には「買取をしてほしい」という人を止めるようにしています。デメリットをなるべく強調して、「買取はやめておきましょうよ」とね(笑)。

もちろん、お客さまがそれを強くご希望されているということであれば、(デメリットをご理解いただいたうえで、それでも買取をしてほしいということであれば)なるべくご協力するようにはしています。

例えば住み替えの場合。売却したお金を新しい家の資金の一部に充てると決めている方にとっては、入金の期限が決まっているわけですよね。約束の日までに、間違いなく売ってしまう必要が出てくるんです。そうなると、高い安いという以上に、期限に間に合うというメリットが大きいわけですので、買取を希望されるということになります。

また、相続した家を、手間や時間をかけずに処分してしまいたいという方で、買取を希望される方も結構いらっしゃいます。その場合は、できる範囲でなるべく高く買い取るように心がけています。

買取と仲介を併用したウルトラC!?

実は、買取と仲介を併用するという方法もあります。どういうことかと申しますと、まず買い取るという契約をした上で、仲介で売りに出して、期限内に売れれば、そちらを採用するというやり方です。これまで、2度成功した実績があります。

例えば5千万円で買い取ると決まった家を、「もったいないから、とりあえず7千万円で売りに出しましょう。もし期限内に売れなかったら、5千万円で買い取りますから」とお約束するわけです。それで結局、7千万円で売れたことがありましたね。

市場価格の60~70%で買い取ってもらう位なら、80~85%に設定して販売して、様子をみたほうがいいでしょう。80~85%でも、普通に考えたら安いわけですから、かなりの確率で売却に成功します。ですから、そこをぜひチャレンジしてもらいたいと思っています。

ただ、先ほど申し上げたように、「誰にも知られずにすっと売りたい」という方には、この方法は不向きです。売りに出す以上、それが周囲にわかってしまいますから。不動産を売るとなると、お金に困っているように見えて、ご自分のプライドが傷つくように感じる方がある一定割合いらっしゃるのも事実です。

私は、「住み替えというのは、出世をしていくということなので、知られても良いじゃないですか」と申し上げるのですが、考え方は人それぞれですから。まあ、これは田舎だからかもしれませんし、以前よりは、そうお考えになる方も減ってきたように思います。

この記事を書いた人

archi
archiアーキ君