相続した空き家を賃貸で活用できないかと考えている方に、戸建て空き家を賃貸で活用する方法と成功のポイントをお伝えします。

まず気を付けておかなければならないのは、リフォームなどで大きな投資が必要な場合は、賃貸による活用は難しいということです。

よほど人気のあるエリアでなければ、採算が合わず赤字になってしまうでしょう。

現在の日本では空き家の数は増え続けています。

購入人口(主に30代から40代)が減っているのに、新築は増え続けているので、空き家が増えるのは当然です。

このような環境下で、多額の費用をかけてリノベーションやリフォームをするのはリスクが高すぎます。

戸建て空き家を賃貸で活用するときの最重要ポイント

それは、賃料を低く設定することです。

リフォームして賃料を高くしたいということもあるでしょうが、その費用を改修するのは難しいです。

新築の賃貸物件は毎年建設されているわけですから。

賃料の設定の仕方

空き家の状態が良く、壁紙の張替えやハウスクリーニング程度で貸せるなら、初期費用がそれほどかからず、ある程度低い賃料で貸しても利益を出すことはできるでしょう。

賃料相場は不動産業者に聞くのが一番です。空き家があるエリアに詳しい不動産会社数社に聞いてみて賃料を決めましょう。

家族向け賃貸を探している人をターゲットにする

家族向けに低賃料の住宅としてであれば、需要は十分にあると考えられます。

これから住宅を購入したい家庭であれば、住宅資金を蓄えるために、賃料の低い住宅を探している場合があります。

ペット可にして貸し出す

最近ではペット可のマンションも増えてきましたが、ペット可の戸建て住宅は少ないので、こちらも需要があるでしょう。

ただし、デメリットもあります。ペットが住む住宅はどうしても劣化が進みやすいです。

一度ペット可にした住宅を、ペットのいない人に貸し出すことになるとトラブルが発生することがあります。

リフォーム費用の目安

空き家を賃貸で活用するときには、多少のリフォーム、ハウスクリーニングが必要になります。

ここで多額の費用をかけては、低賃料で貸すと採算が合わなくなります。

いくらくらいまでならリフォーム等に費用をかけても大丈夫なのでしょうか?

その目安は賃料の3~5か月分です。

この程度であれば、一度の賃貸契約で回収できる可能性が高いです。

例えば、近隣相場と比較して、8万円という賃料を設定したなら、リフォームにかける費用の目安は24万円~50万円というところです。

では、このくらいの費用でどんなリフォームができるのでしょうか?

下記にリフォーム費用の目安を参考までに掲げます。

もちろん業者によって価格は違ってきますので、見積りを取ることが必要です。

戸建てリフォーム費用の目安

戸建ての主なリフォーム費用は次の通りです。

・壁紙・クロス張替え

シンプルな柄や機能のスタンダードクロスに張替えた場合の費用相場は、6畳の部屋で4~5万円、8畳の部屋4.5~5.5万円

・畳の新調

約1~3.5万円/畳

・屋根塗装

40~60万円
(一般的な2階建て住宅|塗装面積50~80㎡・足場費用込)

・ふすまの新調

1~3万円/枚

・外壁塗装

80~150万円
(一般的な2階建て住宅/塗り面積200㎡)

・トイレリフォーム

15~50万円
(便器・壁材・天井材・床材もすべて一新するリフォーム)

リフォーム費用の目安をお伝えしましたが、物件の状態によって大きく変わってきます。

信頼できる業者に見積もりをしてもらうことが大切です。