インターネットを使った物件探しは今や当たり前になりましたが、中にはネットには出回らない物件があるということを聞いたことはありませんか？

それは本当なのでしょうか？

結論からいうと市場に流通している（売りに出ている）のにネットに載らない物件は多く存在します。ネットに掲載したほうが、より早く売れるはずですが、なぜ掲載しないのでしょうか？

この記事では、そのカラクリと、ネットに掲載されない物件情報を手に入れる方法をお伝えします。

物件情報が流通する仕組み

不動産の売買には必ず「売主」（通常は物件の所有者）がいます。新築物件の場合は不動産会社が売主になり、中古物件の場合は、個人が売主になる場合が多いです。個人の売主から売却の依頼を受けた不動産会社は、買い手を探すために、自社のホームページやポータルサイトなどに物件を掲載します。しかし、中にはこのルートに乗らない物件があります。

公開されない物件が発生する理由

売り主の意向により広く情報公開していない物件

売主が個人の場合、売りに出していることをご近所に知られたくない、居住中なので不特定多数の人が家を見に来たりするのは困るという理由で、情報公開しないことがあります。不動産会社は売主の意向に沿って、特定の人や業者にだけ紹介します。

不動産会社の意向により公開範囲を限定している物件

不動産会社が売却の依頼を受けたときには、広く買い手を探す義務が課せられますが、人気のあるエリアや、価格が相場よりも安いなど、買い手を見つけるのがそれほど難しくない物件の場合、自社のホームページだけに公開し、SUUMOなどのポータルサイトには公開しないことがあります。自社のお客様に公開するだけで販売することができるからです。

REINSへの登録前

不動産会社が売却活動をする際には、不動産会社間の情報ネットワーク「REINS（レインズ）」に情報を登録する義務があります。しかし、その登録期限は、依頼を受けてから5～7日後となっているため、REINSへの登録前ということも考えられます。また、依頼の方法によっては、REINSへの登録義務がない場合もあります。

法令等により公開できない

不動産の広告は法令により、広告開始のタイミングが決められており、新築物件であれば建築確認の許可が下りた後、中古物件であれば売主から正式に書面で売却の依頼を受けた後でなければ、広告することはできません。したがって、広告開始のタイミング前には、売却したくとも一般公開ができません。

ネットに載らない限定物件に出会うには？

では、次にこのようなネットに載らない物件情報を手に入れる方法をご紹介します。

不動産会社のホームページで探す

SUUMOなどのポータルサイトには掲載せずに、自社のホームページにだけ載せているという不動産会社もあります。自社のホームページなら広告費用がかからないからです。物件を探しているエリアの不動産会社をいくつかピックアップして、ホームページをチェックするのはおすすめの方法です。

また多くの不動産会社は、物件を閲覧するために「会員登録」が必要になります。これは売主によって会員限定なら物件を公開してもよいという場合があるからです。簡単なプロフィールや希望条件などを入力して登録すると、会員限定の物件も閲覧できます。また、日々更新される情報の中から、希望に合う新着物件だけをメールでお知らせしてくれる機能などもあるので、積極的に限定物件を探したい方は登録しておくとよいでしょう。

不動産会社の営業マンに紹介してもらう

最もおすすめなのは、優秀な不動産営業マンに紹介してもらうことです。物件によっては自社のホームページに掲載する前に売れてしまう物件もあります。そのような物件は営業マンから情報を得るしかありません。そして、優秀な営業マンはこうした水面下の情報を多く持っています。ネットに出回らない物件情報を手に入れるには、信頼できる不動産会社を探して、優秀な営業マンに希望条件（エリア、予算、購入時期など）を伝えておくことです。その上で、こちらから定期的にコミュニケーションをして信頼関係を築くことで、優良物件情報を優先的に紹介してくれるようになるかもしれません。ネットがいくら発達しようとも、最終的には人とのつながりがよい情報をもたらしてくれるものです。まずは信頼できる営業マンを探すことが物件を購入するにも、売却するにも最も重要なことだと言えるでしょう。

この記事を書いた人

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archiアーキ君