売却の基本 公開: 2026.07.21 / 更新: 2026.08.31
後悔しない不動産売却の進め方——査定・売り時・税金・会社選びの判断軸
売却は最初に相談する1社目でほぼ結果が決まります。査定は高さでなく根拠で見る、売り時は金利・在庫・相場で判断する、税の特例には期限がある、会社は3つの基準で選ぶ。意思決定の全体像を整理しました。
動画でも解説しています: 【岡山市中区 不動産売却】後悔しない売却の進め方 完全ガイド
「高く売れそうだから」と査定額だけで会社を選んでいませんか。不動産売却は、最初に相談する1社目で結果がほぼ決まります。
査定・売り時・税金・会社選び。売却の意思決定に必要な4つの判断軸を順に整理します。
査定は「高さ」ではなく「根拠」で見る
査定額は「この価格で売り出してもいい」という目安であって、売れることの保証ではありません。契約を取りたいがために相場より大きく高い査定を出す会社もあり、その場合は数か月後に値下げを迫られることになります。
見るべきは根拠です。近隣の成約事例が示されているか、建物の状態が反映されているか、販売戦略まで説明できるか。
そのためには訪問査定が前提になります。机上査定は住所や築年数だけの概算なので、建物の良い部分が評価されません。築30年でも管理状態のいい家とそうでない家では価値が違いますが、机上査定ではどちらも同じ扱いになってしまいます。
売り時は金利・在庫・相場の3つで判断する
売り時を測る指標は3つあります。
金利——金利が上がると買い手の住宅ローン返済額が増え、買える価格帯が下がります。たとえば同じ月々の返済額でも、金利が上がれば借入可能額は下がる。結果として、売り手は価格を下げざるを得なくなります。2026年は変動金利が上昇傾向にあります。
市場在庫——岡山市中区にどれだけ売り物件が出ているか。在庫が多いと買い手は選び放題になり、価格交渉で不利になります。2026年はやや在庫が増えている状況で、建物の状態をきちんと診断して差別化しないと埋もれてしまいます。
相場の天井感——不動産には波があり、上がり続けることはありません。岡山市中区の相場は2024年から2025年にかけて上昇しましたが、2026年は横ばいか微減の兆しがあると見ています(あくまで私見です)。
いずれも断言はできません。ただ確実に言えるのは、「今いくらで売れるか」を知らないまま先送りすると、判断そのものができないということです。売るかどうかは、価値を知ってから決めれば十分です。
税金の特例には期限がある
売却では譲渡所得税と住民税がかかりますが、条件を満たせば大きく減税できます。
代表的なのが3,000万円特別控除です。自宅を売った場合、利益が3,000万円まで非課税になります。ただし相続した空き家の場合は条件が厳しく、1981年以前に建てられた家で、相続してから3年を経過する年の年末までに売らないと使えません。譲渡対価が1億円以下であること、2024年の改正で相続人が3人以上の場合は2,000万円に減額されることも押さえておいてください。
取得費加算の特例は、相続税を払った方が、相続税の申告期限の翌日から3年以内(相続開始からおよそ3年10か月以内)に売却すると、支払った相続税の一部を経費に計上できる制度です。
どちらも期限が厳しいので、逆算してスケジュールを組む必要があります。適用条件は個別の状況で異なりますので、必ず税理士にご確認ください。あわせて、こうした制度を知っていてタイミングを逃さないよう助言できる不動産会社を選ぶことも大切です。
会社選びの3基準
確認するのは3つだけです。
- なぜこの価格なのか、根拠を説明できるか
- 建物の状況について具体的に話ができるか
- 売却以外の選択肢も提示してくれるか
3つ目が意外と重要です。売らなくていいのに「売るしかない」と思い込んでいる方は少なくありません。たとえば住宅ローンが苦しい場合でも、支払い条件を変更すれば払い続けられるケースがあります。賃貸に出す、リフォームして住み続ける、一部だけ売る。選択肢はいくつもあります。
売らずに済むならそれが一番いい——そう言える会社かどうかを見てください。
まとめ
- 査定は根拠で見る。高い査定額は良い会社の証明ではない
- 売り時は金利・在庫・相場の天井感の3つで判断する
- 税の特例には期限がある。3,000万円控除は3年、取得費加算は約3年10か月
- 会社選びは根拠・建物診断・選択肢の3基準
アーキ不動産は岡山市中区が地元で、一級建築士事務所と建設業許可を併せ持ちます。査定は根拠からご説明し、売らない選択肢が最善であればそれもお伝えします。「売るかまだ決めていない」段階でのご相談を歓迎します。
執筆: アーキ不動産(株式会社アーキ・クリエイト)/ 岡山県知事免許(8)第3595号・岡山県宅地建物取引業協会会員。 記事の内容は公開時点の情報です。税制・法令の適用は個別の状況により異なるため、実行前に専門家へご確認ください。