アーキ不動産(岡山市中区)

住宅ローン 公開: 2026.10.11

「住宅ローンが払えない」につけこむ任意売却の危険性

住宅ローンの返済が厳しくなると、任意売却を勧める業者が現れます。競売より高く売れるのは事実ですが、残債がなくなるわけではありません。甘い言葉に誘われず、本当にそうかを確認する大切さを解説します。

「住宅ローンが払えない」につけこむ任意売却の危険性

動画でも解説しています: 「住宅ローンが払えない」につけこむ任意売却の危険性

「住宅ローンが払えなくなったら、任意売却すればいい」。そう聞いたことがある方もいるかもしれません。ですが、任意売却には注意が必要です。

岡山市中区でも、住宅ローンの返済が厳しくなったというご相談は増えています。特にコロナ禍以降、仕事が変わったり収入が減ったりして、払えなくなる方が実際にいらっしゃいます。

今日は、任意売却の仕組みと、甘い言葉に誘われないための注意点をお伝えします。

任意売却とは何か

任意売却とは、住宅ローンの返済ができなくなったとき、競売にかけられる前に自分の意志で家を売却する方法です。

競売は裁判所を通した強制的な売却で、一般的に市場価格より低い金額でしか売れません。それに対して任意売却は、通常の不動産売買と同じ手続きで売るため、市場価格に近い金額で売れる可能性が高いのがメリットです。

また、競売はインターネット上で公開されるため、近所の人に知られてしまうリスクがあります。任意売却であれば、秘密を守れるのも利点です。

任意売却の落とし穴——残債は消えない

ただし、ここに大きな落とし穴があります。

たとえば3,000万円のローンが残っていて、家を2,000万円で売却できたとします。この場合、残りの1,000万円の債務は消えません。

任意売却をしても、残った債務はそのまま払い続ける義務があります。これを十分に説明せずに任意売却を勧める業者がいるのです。

「任意売却すれば何とかなる」「残った債務は後で何とかなる」といった甘い言葉で誘い、仲介手数料を稼ごうとする業者もいます。売った後に残債の請求が来て、初めて気づくということもあるのです。

競売と任意売却、どちらが得か

一般的には「任意売却のほうが高く売れる」と言われています。ですが、最近は競売でも市場価格に近い金額で売れるケースが増えています。

なぜなら、競売の情報はインターネットで公開されており、不動産業者や投資家が参加するようになったからです。競売のほうが高く売れたという事例も実際に出てきています。

また、競売は手続きがすべて裁判所を通して進むため、債務者は原則として何もしなくていい。競売手続きには半年から1年程度かかり、その間は家に住み続けることができます。住宅ローンを払わずに済むため、その分の費用を生活の立て直しに使うこともできます。

一方、任意売却は早ければ3か月ほどで退去しなければなりません。契約の手続きにも立ち会う必要があります。

払えなくなったらまず銀行に相談

住宅ローンの返済が厳しくなったら、まず金融機関に相談してください。

政府や金融庁は、銀行に対して「返済が厳しい方には条件変更に応じるように」と指導しています。たとえば、一定期間は利息だけを払う、返済期間を延ばす、といった対応をしてくれる可能性があります。

滞納が始まると、遅延損害金が発生します。これが年率8.9%〜14.6%と非常に高く、返済額がどんどん膨らんでいきます。滞納が6か月続くと、金融機関は一括返済を求めてきます。毎月払えないものが、一括で払えるはずがありません。

滞納する前に相談する——これがいちばん大切です。

任意売却を勧められたら確認すべきこと

もし任意売却を勧められたら、次のことを確認してください。

  • 残債はいくら残るのか——売却後に払い続ける金額を明確にする
  • その残債をどうやって払うのか——分割払いの条件を銀行と交渉できるのか
  • 売却価格の根拠は何か——複数社の査定を取って相場を確認する
  • 仲介手数料はいくらか——任意売却でも仲介手数料は発生する

「売ればすべて解決」という言葉を鵜呑みにせず、本当にそうかを確認してください。信頼できる不動産会社や弁護士に相談し、冷静に判断することが大切です。

まとめ

  • 任意売却は市場価格で売れるが残債は消えない——売却後も債務が残る
  • 甘い言葉に誘われず確認する——仲介手数料を稼ぐための勧誘もある
  • 競売のほうが高く売れることもある——最近は競売も市場価格に近づいている
  • 払えなくなったらまず銀行に相談——条件変更で解決できる可能性がある

アーキ不動産では、住宅ローンの返済が厳しい方のご相談も多く受けています。一級建築士が建物の状態まで診断して正確な査定をお出しし、売却・条件変更・自己破産のどれが現実的かを整理します。秘密は厳守しますので、まずはお気軽にご相談ください。

執筆: アーキ不動産(株式会社アーキ・クリエイト)/ 岡山県知事免許(9)第3595号・岡山県宅地建物取引業協会会員。 記事の内容は公開時点の情報です。税制・法令の適用は個別の状況により異なるため、実行前に専門家へご確認ください。

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