離婚 公開: 2026.10.07
離婚した後も今の住居に住み続けたい——財産分与をどうする
離婚後も子どもの学区や仕事の都合で住み続けたい。アンダーローンの場合、住む側が財産分与として相手に代償金を払う必要があります。お金が用意できない時の対処法と、ローン名義の注意点を解説します。
動画でも解説しています: 離婚した後も今の住居に住み続けたい|財産分与をどうする?
「離婚が決まったけれど、子どもの学区や仕事の都合で、今の家に住み続けたい」。岡山市中区でも、このご相談は少なくありません。
ただし、住み続ける場合でも財産分与は発生します。家を売らずに住み続けるなら、どうやって相手に財産を渡すか——その設計が必要です。
アンダーローンなら財産分与が必要
まず確認すべきは、家がアンダーローンかオーバーローンかです。
- アンダーローン——家の価値がローン残債を上回っている状態
- オーバーローン——ローン残債のほうが家の価値より大きい状態
たとえば家の査定額が3,500万円、ローン残高が2,500万円であれば、差し引き1,000万円の財産があります。この1,000万円を2人で分けるなら、住み続ける側が相手に500万円を支払う必要があります。
これが財産分与です。家を売らないのですから、現金で用意しなければなりません。
お金が用意できない場合の対処法
500万円をすぐに用意できる方は多くありません。その場合、フリーローンなどで借りる方法があります。
フリーローンは担保不要で借りられますが、金利は住宅ローンより高く、一般的に年率3〜15%程度です。500万円を年率5%で借りて10年返済とすると、毎月の返済額は約5万円です。
ただし、離婚後は1人の収入で生活費・住宅ローン・フリーローンを払うことになります。払い続けられるかを冷静に判断してください。
また、親族から援助を受けられるなら、それで財産分与を完了させる方法もあります。この場合、贈与税がかかる可能性があるため、税理士にご確認ください。
ローンの名義と保証人の問題
住み続ける際に注意したいのが、ローンの名義と保証人です。
単独名義の場合
夫が主債務者で妻が保証人になっていない場合、夫がローンを払い続ける限り、妻はそのまま住むことができます。
ただし、夫がローンを滞納すれば、妻が住んでいても家が競売にかけられる可能性があります。名義もローンも住む側に変更するのが理想ですが、金融機関の審査があり、住む側に十分な収入がないと認められません。
ペアローン・連帯債務の場合
ペアローンや連帯債務の場合、住み続ける側が単独で借り換えるには、やはり金融機関の審査が必要です。
たとえば夫婦の年収合計が800万円(夫400万円・妻400万円)で4,000万円のローンを組んでいた場合、妻1人の年収400万円では残債3,600万円の借り換えは難しいでしょう。一般的に年収400万円で借りられる上限額は約2,600万円だからです。
審査が通らない場合、親族に保証人を変更してもらう方法もありますが、金融機関が認めないケースが多く、現実的には売却が最も確実です。
住み続けた後のリスクも考える
離婚後、1人で住んでいると「思ったより寂しい」「維持費が負担」と感じ、後から売り出す方もいらっしゃいます。
子どもが独立した後、広すぎる家を1人で維持するのは大変です。固定資産税・都市計画税・修繕費は変わらずかかります。岡山市中区の原尾島、国富、浜あたりであれば、戸建ての固定資産税は年間10万円前後が目安です。
住み続けるか売却するか、長期的な視点で判断してください。 今は住みたくても、5年後・10年後にどうなるかを考えることが大切です。
まとめ
- アンダーローンなら財産分与が必要——住む側が相手に代償金を払う
- お金が用意できないならフリーローン——ただし金利が高く、返済負担が増える
- ローンの名義変更は審査が厳しい——借り換えが通らなければ売却が確実
- 長期的な視点で判断する——5年後・10年後の生活も見据えて決める
アーキ不動産では、離婚に伴う住み続けるか売却するかのご相談を多く受けています。一級建築士が建物の状態まで診断して正確な査定をお出しし、財産分与・ローン名義・借り換えの現実的な選択肢を整理します。秘密は厳守しますので、まずはお気軽にご相談ください。
執筆: アーキ不動産(株式会社アーキ・クリエイト)/ 岡山県知事免許(9)第3595号・岡山県宅地建物取引業協会会員。 記事の内容は公開時点の情報です。税制・法令の適用は個別の状況により異なるため、実行前に専門家へご確認ください。