離婚 公開: 2026.08.30 / 更新: 2026.08.31
離婚後も残る住宅ローンの連帯保証——抜ける方法と売却のタイミング
離婚しても、連帯保証・連帯債務・ペアローンの責任は消えません。元配偶者の滞納で何年も後に請求が来ることもあります。3つの違いと、責任から抜ける方法、税制上有利な売却タイミングを解説します。
動画でも解説しています: 【岡山市中区の離婚】住宅ローンの連帯保証から抜ける方法と売却タイミング
「離婚したのに、住宅ローンの責任が残っている」。これは離婚のご相談で最も多い不安のひとつです。離婚後何年も経ってから、元配偶者の滞納で突然請求が届くことも実際にあります。
まず、自分がどの形で借りているかを正確に知ることから始めてください。
連帯保証・連帯債務・ペアローンの違い
連帯保証
夫が主債務者、妻が連帯保証人という形です。夫が払えなくなれば、妻が代わりに全額を払う責任があります。離婚しても金融機関との契約は残るため、保証人のままです。
連帯債務
夫婦2人とも債務者です。どちらも全額を返済する義務を負います。フラット35でよく使われる形式で、こちらも離婚しても債務は残ります。
ペアローン
夫婦がそれぞれ別々にローンを組み、お互いに相手のローンの連帯保証人になる形です。たとえば夫が2,000万円、妻が1,000万円をそれぞれ借りて、互いに保証人になる。離婚後も相手のローンの保証人として残ります。岡山市中区でも共働き世帯のペアローンは増えていますが、離婚時のリスクを知らずに組んでいる方が多いのが実情です。
いずれも、離婚しただけでは抜けられません。
抜ける方法は「売却して完済」か「借り換え」
いちばん確実なのは売却して完済することです。家を売ってローンを全額返済すれば、保証も債務もすべて消えます。
売りたくない場合は借り換えです。住み続ける側が単独で新しいローンを組み直し、元のローンを完済すれば、出ていく側は保証人から外れられます。ただし借り換えには審査があり、住み続ける側に十分な収入がないと金融機関は認めません。
審査が通らない場合、親族に保証人を変更してもらう方法もありますが、金融機関が認めないケースが多く、現実的には売却がいちばん確実です。
連帯保証のままにしておくと、離婚から何年経っていても保証人の責任は消えません。岡山市中区でも、離婚後10年してから元配偶者の滞納で請求が来たというケースがあります。離婚が決まったら、住宅ローンの整理もできるだけ早く進めてください。
売るなら「離婚前」が税制上有利なケースが多い
売却のタイミングは、税金の面では離婚前のほうが有利なケースが多いです。
居住用財産を売却した場合、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例があります。ただし「自分が住んでいた家であること」「配偶者や親族への譲渡ではないこと」などの条件があります。離婚前に売却すれば、居住用として共有している場合、各共有者が最高3,000万円まで控除を使える可能性があります。離婚後だと、出ていった側は「住んでいた」と認められないケースがあります。
また、財産分与として離婚後に家を渡す場合、受け取った側に原則として贈与税はかかりませんが、分与した側に譲渡所得課税の論点が出ることもあります。このあたりは複雑ですので、必ず税理士にご確認ください。
「とりあえず離婚してから考えよう」ではなく、離婚前に不動産会社と税理士に相談し、売却のタイミングと税金を整理しておくことをおすすめします。
まとめ
- 連帯保証・連帯債務・ペアローンは離婚しても責任が残る。まず自分がどの形か確認する
- 抜けるには借り換えか売却・完済。借り換えは審査があるため、売却が最も確実
- 売却タイミングは離婚前が税制上有利なケースが多い。事前に税理士へ相談を
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執筆: アーキ不動産(株式会社アーキ・クリエイト)/ 岡山県知事免許(8)第3595号・岡山県宅地建物取引業協会会員。 記事の内容は公開時点の情報です。税制・法令の適用は個別の状況により異なるため、実行前に専門家へご確認ください。