住み替え 公開: 2026.11.16
住み替えで仮住まいをなくす方法——引っ越し1回分の手間と費用を節約する契約の工夫
今の家を売って次の家を買う住み替えでは、通常2回の引っ越しと仮住まいの家賃が発生します。買主や売主の協力を得て、契約に特約を入れることで引っ越しを1回にできる方法と、そのリスク・条件を、岡山市中区の不動産会社が解説します。
動画でも解説しています: 住み替えのコツ②|住み替えで発生する仮住まいをなくして引っ越しの手間と費用を節約する方法/アーキ不動産(岡山市中区)
今の家を売って、次の家を買う。この「住み替え」でいちばん負担になるのが引っ越しです。
通常の流れでは、今の家を引き渡すまでに荷物を出し、いったん仮住まいに移り、次の家ができたらもう一度引っ越す——引っ越し2回、仮住まいの家賃と仲介手数料、そのたびに荷物の整理がかかります。費用だけでなく、肉体的にも精神的にも大きな負担です。
結論から言うと、売主・買主双方の協力と契約上の約束があれば、引っ越しを1回にできることがあります。アーキ不動産でも相当数の住み替えでこの方法を使ってきました。ただし、原則から外れる進め方なので、条件とリスクを理解したうえで検討してください。
原則は「同時履行」——お金と鍵を同じ日に交換する
まず、不動産売買の大原則を押さえます。代金の支払いと物件の引渡しは同時に行います(同時履行)。
- 売主は、代金を受け取る日までに家を空にして、鍵を渡す
- 買主は、鍵を受け取る日に代金を全額払う
つまり、売る家は代金を受け取る前に空き家にしなければならず、買う家は代金を払うまで入居できません。この間に挟まるのが仮住まいです。
仮住まいをなくす2つの方法
方法1|買主に協力してもらう——引渡し後も少し住まわせてもらう
今の家の買主に、「代金を受け取ったあと、〇日間だけ住み続けさせてほしい」と協力をお願いする方法です。その間に次の家の決済を済ませ、新居へ直接引っ越します。
方法2|売主に協力してもらう——代金を払う前に引っ越させてもらう
次に買う家の売主に、「決済の前に、先に入居させてほしい」と協力をお願いする方法です。先に新居へ引っ越してから、今の家を空き家にして引渡し、代金を受け取ります。
どちらも契約の原則からは外れます。だから「誰でもできる」わけではありません。相手の人柄、売主・買主双方の事情への理解、そして間に入る不動産会社がきちんと段取りできるかで決まります。
必ず契約書に書く
口約束で進めると、何か一つ食い違っただけで崩れます。アーキ不動産では、次のことを契約前に説明し、契約書の特約として明記しています。
- 引渡し(または入居)の日と、代金支払いの日が異なること
- その期間の日数
- その期間の使用料(家賃相当額)。たとえば月額6万円の家なら半月で3万円、2週間でも1か月分をお支払いする、など
- 期間中の火災・事故の責任をどちらが持つか、火災保険の扱い
- 期日に退去できなかった場合の取り決め
これを、今の家を売る契約と、次の家を買う契約のどちらか(または両方)に入れます。
この方法が成り立つ条件
- 売主・買主の間に、お互いの事情を理解する関係が作れること
- 相手が住宅ローンを使う場合、金融機関が「決済前の入居」や「決済後の居住継続」を認めるか確認できること
- 間に入る不動産会社が双方に同じ説明をし、書面に残すこと
逆に、相手が投資目的の買主で面識がない、金融機関の融資条件が厳しい、引渡し日に余裕がない——こうした場合は、無理をせず仮住まいを選ぶほうが安全です。
節約できるもの
引っ越し1回分の費用はもちろんですが、仮住まいにかかる敷金・礼金・仲介手数料・家賃・家具家電の一時的な買い替え、そして2回分の荷造りの手間がなくなります。住み替えをする方の多くはご年配か、小さなお子さんのいるご家庭です。引っ越しが1回減るだけで、負担は大きく違います。
住み替えは「売り」と「買い」の段取りが9割
住み替えがうまくいくかどうかは、売却と購入のタイミングをどう組むかで決まります。全体の流れは「住み替えの流れ」のページにまとめています。資金面では、今の家のローン残債が売却価格を上回る「オーバーローン」をどう解消するかも重要で、別の動画で事例を紹介しています。
まとめ
- 住み替えは通常、引っ越し2回と仮住まいが必要になる
- 買主(または売主)の協力と契約の特約で、引っ越しを1回にできることがある
- 原則(同時履行)から外れるので、使用料・責任・期日を契約書に明記する
- 相手との関係、金融機関の条件、不動産会社の段取りの3つが揃うことが条件
アーキ不動産は、岡山市中区で売却と購入を一緒にお手伝いしてきた経験から、住み替えの段取りを組むのが得意です。「売ってから買うのか、買ってから売るのか」という最初の悩みから、ご相談ください。
執筆: アーキ不動産(株式会社アーキ・クリエイト)/ 岡山県知事免許(9)第3595号・岡山県宅地建物取引業協会会員。 記事の内容は公開時点の情報です。税制・法令の適用は個別の状況により異なるため、実行前に専門家へご確認ください。