空き家対策で自治体に期待するのはやめたほうがいいでしょう。

結論から言うと、自治体は空き家を寄付したいといっても受け付けてくれません。

自治体に寄付して、公民館や防災スペース、福祉施設などに使ってくれればいいのにと思うかもしれません。

空き家の状態にもよりますが、人が住めるような状態であれば、有効利用しようとすればできるはずです。

多少なりとも地域の役にたつはずですが、空き家の寄付はまず受け付けてもらえません。

その理由は自治体にとって固定資産税は重要な収入源だからです。

寄付を受付て所有者が自治体になれば、固定資産税を徴収することができません。

自ら税収を減らすようなことをするわけがないのです。

しかし、不要な空き家を持っていても、維持管理費や税金がかかるばかりです。

では、どうしたらよいでしょうか?

方法は大きく3つあります。

活用できていない実家については以下のような方法で処分を検討するとよいでしょう。

  • 古民家専門の不動産会社に相談する
  • 更地にして売る
  • 空き家バンクに登録する

それぞれみていきましょう。

・古民家専門の不動産会社に相談する

このところ古民家ブームが起きています。立地にもよりますが、古民家専門の不動産会社には、築古物件を好むお客が集まります。まずは古民家専門の不動産会社に相談してみましょう。

・更地にして売る

建物を撤去して更地にして売ることも処分方法の一つです。

撤去費用の目安は、木造戸建て住宅の場合、坪4万円~5万円程度かかります。一般住宅は30坪程度のものが多いため、取り壊し費用は120万円~150万円程度かかります。

更地にすると活用の選択肢が増えますので、売却しやすくなります。

空き家の解体費用については、こちらの記事を参考にしてください。

空き家を解体するメリット・デメリット!解体に必要な費用と補助金を紹介

・空き家バンクに登録する

処分に困る空き家は、各地の空き家バンクに登録してみてもいいかもしれません。

空き家バンクとは、自治体が行っている不動産情報サイトのことです。空き家バンクは不動産会社が通常取り扱わない物件も掲載されているため、掘り出し物を探して検索する人もいます。

処分できる可能性は実際のところそれほど高くはありませんが、登録しておけば売却できる可能性はゼロではありません。

まとめ

実家の空き家を相続したけど、活用のしようがないというときに、自治体に寄付できないか、と考える人は多いです。

しかし本文中で述べたように、自治体は不動産の寄付を受け付けることはまずありません。

しかし空き家を相続して放置しておけば、固定資産税をずっと払うことになります。

地方の空き家であれば、固定資産税はそれほどかかりませんが、問題なのは空き家の管理責任が発生することです。

空き家の屋根が台風で飛んで隣家を傷つけたなど、まわりに被害が発生したときに管理責任を問われます。

そんなことにならないように、空き家の相続については、相続が発生する前から対策をしておくことをおすすめします。